「お嬢様がさらわれた!?」

「えぇ どこにもいないの… 今夜は予告状の当日だから絶対一人でいてはいけないと言ったのに… どうしましょう あなた… うぅ」

「落ち着きなさい 大丈夫だ 近藤さん… どうか、どうか 娘を…」

俺としたことが不覚だった

マヤにあんなこと言って、一人にしてしまった

俺は、最低だ

「大丈夫です お父様 お母様 我々新撰組が何があっても助け出しますから!」

ひるむ俺の隣で近藤さんが元気ずけてくれた

俺の後ろではトシさんと佐之がお前の責任じゃないって言ってくれた

俺の責任だ

俺が悪い

「総司! 何ボケっとしてる!? 助けに行くんだろ? 自分の行動を悔いるのだったらお嬢様を助け出してみせろ!」

そうだ

今は悔やんでる暇はない

「はい!」

近藤さんの一言で目が覚めた