時は江戸…

「…っうっ…っ。」



気がつけば、マヤはひどい顔で鼻水を流しながら号泣していた。



「とじぃ…。」



マヤは顔をあげたトシに抱きついた。




「っマヤ…。」



マヤはトシの胸に顔をうずめすすり泣く。



「うわ〜あ!トシっ!トシっ!あう〜!」



小さな子供をあやすように

自分の腕にすっぽり収まってしまうマヤの体をなでる。



「トシくん…。わしはなあ。

徳川の孫で


昔から苦労してきたマヤに


ずっと幸せになって欲しいと思ってきた。


君がマヤをどれだけ大事に思っているのか、よーくわかった。


マヤを頼むよ。」



そう言ってお父さんは手をついて頭を下げた。


そして半泣きのお父さんの横でマヤのお母さんも目にうっすら涙をため、頭を下げた。




「お父さん…。お母さん…。ありがとうございます。」