時は江戸…

「俺は、マヤと出会った頃は


正直ただのガキとしか思っていませんでした。


でも徳川家のお孫さん。

そして単なる使命感で側にいて、何かがあれば守らなければ、と思ってました。



でもずっとマヤがちっさい頃から見てきた。


こいつはすぐ泣くし、一生懸命だし、すぐ笑う。

いつの間にか俺はいつも笑顔で俺の所へ走ってやってくるコイツに救われていた。


俺の職業は人を切ることです。でもコイツの笑顔があったから俺は人として誰かを大事に想う心を忘れずにいられた。


武士として大事な誰かを守りたいと思う気持ちを持つことができた。俺だけじゃない。


総司や佐野、近藤さんだって娘のように考えてる、みんなマヤの笑顔に救われていた。




俺はいつ何があるかわからない。だから…。マヤを遠ざけようとした。でも、マヤはいくら遠ざけても俺から離れようとしなかった。そして最後まで俺のそばに居たいと言ってくれた。


だから俺は戦って命を捧げるのではなく生きるために戦おうと思えました。


俺は江戸を守ります。何が何でも守っていきたい。


でもそれは国とか名誉なんてもののためじゃない。単に惚れた女とその笑顔を守りたいだけです。



俺は一生マヤを守っていきたい。


コイツの誰より近くで戦って守って生きて生きていきたい。



どうか俺にマヤを下さい!」




そう言ってトシは頭を下げた。