日が沈んだ公園では、植えられている木が影を落として闇を濃くしている。壊れかけの街灯が点滅を繰り返して役に立たない。明るさは月の光が頼りだった。
だけど、どんなに今日が満月でも、河川敷公園は橋の影で、満足に月の光りも届かない。
そんな暗い暗い公園の隅から、妙に白いものが目に入って、オレは足を止めた。
「ん?」
たぶん、フキゲンでヒマだったから、足をとめたんだと思う。後から考えて、スルーせずに止まって良かったと思う。
本当に良かったと思う。
とにかく、オレは眼下の公園の白い物を注視した。
白いものは震える猫でそれを誰かが押さえていた。
「ふーん、猫か」
と、通り過ぎようとした時に、車のライトか公園を照らし、また暗くした。
その一瞬にオレの脳に両手で力いっぱいピアノを押し込んだ和音が響いた気がした。
ライトが照らし出したのはオレの幼なじみの琴実が白い猫の首を締めていた所だった。
琴実?
ってか、何、やってんだ!
猫を殺そうとしてる・・・のか?
いやいや、人違いかもしれない。遠目だったしさ。
そもそも、猫の喉を撫でてたダケかもしれない。一瞬だったしな。
いろいろ言い訳を作って、通り過ぎようとしたけど、足が前に進んでくれなかった。
だけど、どんなに今日が満月でも、河川敷公園は橋の影で、満足に月の光りも届かない。
そんな暗い暗い公園の隅から、妙に白いものが目に入って、オレは足を止めた。
「ん?」
たぶん、フキゲンでヒマだったから、足をとめたんだと思う。後から考えて、スルーせずに止まって良かったと思う。
本当に良かったと思う。
とにかく、オレは眼下の公園の白い物を注視した。
白いものは震える猫でそれを誰かが押さえていた。
「ふーん、猫か」
と、通り過ぎようとした時に、車のライトか公園を照らし、また暗くした。
その一瞬にオレの脳に両手で力いっぱいピアノを押し込んだ和音が響いた気がした。
ライトが照らし出したのはオレの幼なじみの琴実が白い猫の首を締めていた所だった。
琴実?
ってか、何、やってんだ!
猫を殺そうとしてる・・・のか?
いやいや、人違いかもしれない。遠目だったしさ。
そもそも、猫の喉を撫でてたダケかもしれない。一瞬だったしな。
いろいろ言い訳を作って、通り過ぎようとしたけど、足が前に進んでくれなかった。