それは何の前ぶれもなく私の中で起きた。 これは事件?事故? お酒のせいなの? さっきまで意識していなかったのに! どうしちゃったの?…私。 彼から視線が外せなくて ドクドクする鼓動が苦しくて 身体が熱くなった。 照明のライトが彼を照らす。 なんとなく、私と彼の距離が縮まった気がした。 『さあ、行くか!』 彼の声で覚めた――… もしかしたら思い過ごしなんじゃないか…って、何度も思っていた。