その温かい空気を彼の言葉によって壊された。 『いつも思うんだけどさ、なんですぐムキになるの?』 「ムキになりやすい性格って言いたいの?別に本当に怒ってるわけじゃないから」 ついつい、いつもの調子。 『もっと大人の女に見えたけど、意外にも子供っぽいよな』 「えっ?私のこと?」 『今、ゆりさん意外に誰がいるの?』 「ちょっ、ちょっと待ってよ! さが兄だって、意地悪を言う時なんか小学生の悪ガキみたいだよ?」 『ほら?ムキになるんだからなぁ』 あっ、ほんとだ。 やだ、私ってば!