口を尖らせて言うさが兄が、二つのテーブルを引き離しながら私を見やる。


それを見て、ちょっと悔しい気持ちになった。


でも…ここぞとばかりに閃いた言葉が、さが兄を負かせてくれそうなことに嬉しさが込み上げてくる。


「ふーん、誰に向かって口聞いてるの?《赤ジャージ》くん♪」


私は身を乗り出して、さが兄の顔を覗き込むように言った。


すると、さが兄は赤面した。


ヘヘンッ!私の勝ちだ!