『もしもし?どうした?』 彼の声がした。 ホッとする… 「…もしもし。…あ、あのね、私…妊娠したの」 ドクンッ… 『…………』 「…どうしよう…」 携帯をぎゅっと握りしめる。 『…それって…ホント?』 「こんなジョーク言えないよ」 『…だ、だよな』 電話越しに彼の動揺が伝わってくる。 病院で診察を受けてから、後日連絡をすることになり、幾つか言葉を交わして電話を切った。 彼と話せたことで、ひとまず安心できた。 今の状況を1番理解してくれる人だからこそ心強い。