私のお腹の中に赤ちゃんがいる。 彼と私の赤ちゃん。 二人の子供。 授かった小さな命。 少なからず、妊娠する可能性はあったはずなのに、たった二回目のエッチで妊娠するなんて思いもしなかった。 『今夜、彼に話すんでしょ? 電話ちょうだいね』 「…うん」 帰り際、幸恵に声をかけられて、今にも泣きたくなる気持ちを抑え返事をした。 泣いたって何も解決しない。 帰宅してから、ずっと考えていた。 子供達と会話を交わす度に、チクチクと胸が苦しくなる。 こんなに愛しい命が、私の中に芽生えているのに…