恋人は隠れ既婚者【前編】



楽しい時間は勝手に過ぎていく。


調子に乗って飲んでしまった。


『そろそろ眠くなってきたんでしょ?』


そんな私の表情を察したのか、彼が聞いてくる。


「ん〜みたい。瞼重いかも…」


『俺はこっちの布団で寝るから、おまえは窓側のベットね!』


「え〜!なんでなんで?窓際は寒いじゃん!」


夕方、昼寝した時に窓際のベッドは寒かったから。