恋人は隠れ既婚者【前編】



「もっと早く言ってくれたら良かったのに〜」


『今日は乗り物で勝負だ!』


と、わけのわからない返事が返ってきて笑った。


苦手なのに一緒に来てくれたんだね?


『アレなんてどうよ?』


彼の指差す方を見る。


きゃ〜っ!!


「うわっ!絶叫系じゃん!私、好きだよ!!乗る?」


私がそう言うと、真っ赤な顔をして驚く彼。