一番の目玉(のつもり・・)が消え気落ちしている私だった。 本当ならフリーマーケットでなんか売りに出したくはなかった品だった・・。 金さえあったら・・。しかし現実は気落ちしてばかりもいられない状況だ、早く査定やら書類を裁判所に出して進めなきゃ! 残りの時間なんとかいくつか売る事が出来た。 やっぱり完売には程遠かったけれど少しずつ何が売れやすいかわかってきた。 子供服は前回もすべて売れていったが今回も子供服、おもちゃは人気だった。 あと意外だったのが主人が10年以上前に着ていたジーンズやGジャン・・、値付を忘れてシートの上に並べていたのだが若い男の子が「両方でいくらですか?」と聞いてきた。私は古着だし膝部分もスレてるし両方で千円くらいかなぁと、指を1本立ててその男の子に「これじゃ駄目?」と言った。 「買います」 あっさり交渉が決まった。と思うとその男の子は一万円を差し出し「この〇〇〇〇〇のヴィンテージ探してたんすよー!古着の店じゃ6万くらいするんすよ」と嬉しそうに立ち去った。 私は主人と顔を見合わせ意外な売り上げに喜んだのだった。 全く人の価値観とはわからないものである。
