急いで受付を探し主催者に尋ねた「今からでも参加出来ますか？」「朝のﾋﾟｰｸ過ぎてるけどお宅が良ければ空いた場所に出していいですよ」 場所さえ空いて入れば当日でも飛び入りOKとの事、すぐに出店費千円を支払いブルーシートを敷いて荷物を運んだ。 いくつか運んでいるといつの間にか人だかりが出来ていた。段ボールを勝手に開けて中を物色している人までいた。 「これもうちょっと安くならない？」 値段交渉が始まった。 とにかく少しでも金に替えたかったのである程度の値引には応じて売りさばくようにした。 フリーマーケットも2回目ともなるとちょっとは要領を得ていた。 そのつもりだった・・・。 人出が落ち着いた後ふと本日の目玉のつもりでタンスから持って来た皮のバックが見当たらないのに気付いた。「売れてないよね？」主人に尋ねた「知らんよ」 慌ててブルーシートの上の段ボールやら袋の中など探したが見当たらなかった。 「え～っ！」 まさかフリーマーケットで万引きがあろうとは思いもしなかった。 後で他の出店者たちから聞いたのだけど結構多いらしい。 特に朝のﾋﾟｰｸ時には狙ってやる専門の人がいると教えられた。
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