「貸せよ、荷物。」


「いいよ。自分で持てるから。」


「こーゆーときは、男に持たせとけばいいんだよ。」


そう言って、私の髪をくしゃくしゃする。


「うん。」


荷物を持ってない方の手を握る。


下まで降りてるとき。


「美和。」


って、誰かに呼ばれたような気がした。


「やっぱ美和だ。」


「へっ?」


その声に振り返ると。


「由衣!」


由衣が立っていた。


「あれ?デート?」