「でも・・・」


「疲れたんだろ?緊張して。」


「・・・うん。」


「だったら、大人しく乗ってろ。」


そう言うと、龍矢は私の髪をくしゃくしゃした。


「受かってるかな?」


「大丈夫だろ。美和、頑張ってたし。」


「そう・・だよね。」


「別に落ちてても、なんの問題もないだろ。」


「なにそれ、ひどい。」


「だって美和はもう、就職してるだろ?」


「えっ?」


「俺の奥さん。」


「んっ・・・ちょっ、前。」


「信号、赤。」