恋舞曲~雪の真昼に見る夢は…~

そう言って不敵な笑みを浮かべる剛。

「待て、手は出すな。今、警察に通報したところだ」

だけど剛は誠志郎さんが言うのも聞かずに…、

「反撃開始♪」

そう言ってスキンヘッドの選手を思いっきり蹴っ飛ばした。

「やりやがったなっ」

応戦するスキンヘッド。

「やめろ、桐矢! 他校の選手とケンカなんかして、もしサッカー部が活動停止の処分でも受けたら、どうするつもりだ!?」

誠志郎さんが叫ぶ。

「そうだよ! せっかくみんなでここまでがんばってきたのに、こんなことで決勝戦に出られなくなったらどうすんのよっ!?」

あたしも叫ぶ。


「へぇ、お前がウワサの勝利の女神か?」

不意に、長めの髪の毛を後ろで束ねた目つきの鋭い選手が話しかけてきた。

“弱小チームだった明東大サッカー部が破竹の勢いで連戦連勝を重ねた理由は、勝利の女神と出逢ったからだ”

その頃、そんなウワサが各学校のサッカー選手の間に広まっていた。