冬夜の声が少し震えた。


『総裁にならないと氷付けの姫をそのまま粉々に砕くと。』


『...ひどい。』


『あいつにとっては最大の罰だろうな。大切な女を奪った機関の総裁になるなんて...でも! 』


冬夜があたしをぎゅっと抱き締めた。


『早くファミリアから抜けたかったんだろうな...跡継ぎを産ませる為に好きでもない女と結婚して子供を産ませた...。』


『...冬夜...。』


『...それが俺だ。』


我慢できなくなって身体を反転し、冬夜の頭をそっと抱き寄せる。