私の彼は王子で死神

『きゃーっ! 素敵っ魔王様っ。』


春影さんが黄色い声を上げてくるくる回ってる。


『失礼致します。冬夜様のお部屋は? 』


『舞ちゃん、案内してあげてね? 私魔王様にお茶の用意するから。』


『はい。ケルベロスさん、こっちです。』


『ケルベロスで結構ですよ? 舞様。』


暖かい鼻の先が少し手に触ってほっとした。


赤い瞳が優しく見上げる。