私の彼は王子で死神

『やれやれですね? マスター。』


黒猫...違う、黒犬が言うと同時に冬夜が倒れる。


『冬夜! 』


『ケルベロス、冬夜を運べ。女、奴の家に案内しろ。気を失ってるだけで大丈夫だろうが送って行く。』


『はっ...はいっ! 』


こうしてあたし達は魔王様プラス黒犬で。


お屋敷に帰る事になった。

『初めまして、私地獄の番犬ケルベロス、こちらは我がマスターにして魔界の王、黒瀬 皇様でございます。』


『あ...こんにちは。』


(犬と挨拶...。)


なんだか凄く変な感じ。


ただなぜか、光の姫君...
その言葉が棘のように。


心に突き刺さって不吉な胸騒ぎが止まらなかった。