私の彼は王子で死神

『放課後、迎えに行くから教室で待て。』


廊下でそれだけ言うとさっさと王子は自分の教室に入って行った。


(分けわかんない...。)


確かにあたしは王子が好きだけど。


それを逆手に取って良いように利用されてるような気がする。


(命を助けて貰った時点からなのかな。)


いつでもあたしの魂を刈り取れるって言ってた。


それなのに結婚してもいいとか。


(何考えてるのかわかんないよ。)


あたしはごちゃごちゃになった頭を抱えて教室に戻った。