レイヴンと呼ばれたそのカラスは黒いビー玉のような瞳であたしを見ている。


(おっきいな...クチバシ。つつかれたら痛そう。)


突然バサバサと言う羽音
がして肩に重みが掛かる。

『ぎゃああっ! 』


頬に艶やかな羽の感触。


『おっ...王子っ...カラスっ...肩っ...取ってぇっ!』


『カラス...チガウ...レイヴン...ギャッ。』


『わぁぁっ...分かったっ!レイヴン退かしてっ! 』