『大きな家だね...。』


街からすこし離れた郊外。

家...って言うかお屋敷?


その余りの立派な家にあたしは呆気にとられた。


門にカラスが居る。


『ギャッ...ニンゲン...オンナノコ...。』


『ぎゃあ! 喋ったっ! 』


あたしは多分、文字通り飛び上がったに違いない。


『五月蝿いぞ、レイヴン。』


王子がそう言うとカラスはピタリと鳴くのを止めた。