『こいつは俺のだ...。』


王子はあたしと春影さんとの間に割って入ると続けて言った。


『当分生かしておく。』


『あら。そうなの? じゃ私にもチャンスあるわね? 』

にっこり笑う。


(やっぱ美人さんだなぁ......本当に男なのかな? )


『でも冬夜、ファミリアの掟に反するんじゃない? 』

(ファミリア? )


『ファミリアは関係ない。俺は俺の信念に基づいて行動する。』


『相変わらずねぇ...私達はファミリアからは抜けれないのよ? 』


春影さんはため息をついて王子を見た。