『何も考えなくていい...
お前は黙って。』


顎を軽く持ち上げられ王子はあたしの瞳を真っ直ぐ見て言った。


『俺に支配されろ。』


王子の瞳は冷たくて。


吸い込まれそうに暗い。


『...なんで...。』


『さぁ? 』


王子が言ったその時。


『冬夜? その女の子は? 』

違う学校の制服を着た、これまた凄い美少女があたし達の前に立っていた。


『面倒くさい奴が来た。』

王子は軽く息を吐いて呟くと。


『何の用だ? 春影? 』


ものすごく機嫌が悪そうに言った。