私の彼は王子で死神

『ああ、魂の鎖を断ち切ったからな...さて。』


鎌の切っ先があたしの顔のギリギリで止まる。


『俺の正体を知ったお前も死んでもらおうか? 』


『....っ。』


『最後に何か言う事はあるか? 』


(怖いよ...でも。)


身体がガタガタ震える。


『言う事なんてない! 王子はそんな事しないもん。』

精一杯大声で叫んだつもりが掠れた小さな声しか出ない。