『いい加減にしろよ? 』


(王子っ!?)


目を開けると風もないのに髪を靡かせ、瞳に怒りをみなぎらせている王子がそこに居た。


『畜生! 』


男は再び王子に銃口を向けて引き金を引いたけど弾は出ない。


『我がファミリアの名の元に、憐れな罪人の魂を刈る事をお許し下さい。』


朗々と響く声。


『来たれ...我が魂にして、証。』


王子が手のひらを上に向けると、持ち手の長い草刈り鎌みたいなのが出てきた。

その鎌はとても大きくて王子の身長を超えている。


刃先がぎらぎらと不吉に輝いていた。