そのままの姿勢で固まるあたし達。


『あら…楽しそうね? 』


にっこり笑うのは春影さん。


…良かった…冬夜じゃなくて。


『嵐ちゃん、あんまりおいたしちゃ駄目よ? 』


『あんたもなかなか美人だなぁ…俺と遊ばない? 』


『ふふ…っ』


妖艶に微笑む春影さん…とても男には見えない。


…あ…ちゅーしちゃった。

『積極的な女は好きだぜ』

嵐がえらく格好つけて言った。


『…あら、私男よ? 』


『うっふぇえぇえぇっ!!!』


なんとも言えない叫び声を上げ口を片手で抑え助けを求める様にあたしを見る可哀想なNO.2。


『…本当だよ』


『俺っ…男と…うぇえ…』

…どっか行っちゃった。


『失礼ねぇ』


『あはは…』


『ま、嵐ちゃんは一応敵だし舞ちゃんもあんまり心許しちゃだめよ? 』


『でも嵐はなんであたし達と魔界に行くなんて…』


『さぁ? 何か企んでるのかもね』


春影さんはそう言うけどあたしはどうしても悪い人には思えないんだ。