『…殺…魔界…に…舞に何か…潰す』


ぶつぶつ物騒な独り言が冬夜の口から吐き出され嵐があたしを見て言った。


『姫ちゃん…こいつ結構ねちっこいのな? 嫌になんねぇ? 』


出た…! KY発言っ!
今は何も言わないでっ!


ばぁんっ!


机に手をついて冬夜が喉を鳴らした。


『…殺す…』


『わぁああ! 落ち着いてっ! ほら…今はそれどころじゃないし…魔界に行かなくちゃなんない…し』


嵐の目がキラキラ輝いた。

『マジで? 魔界行くの? 』

あ…また…へたこいた…かも…。


『俺も行く~』


『…舞…』


『ひぃ! 』


どうやら怒りの矛先は嵐からあたしに移ったみたいだ。


『…ごめ…』


あたしは逃げようとして失敗し、頬を再びつねられ悶絶したのだった。