『じゃ…いいの? 』


『ああ。俺は今まで自分の問題だから周りを巻き込んではならないと思っていた…結局は巻き込んだ訳だしこうなったら春影達にもきちんと頼んで力を貸してもらう』


『…うん』


『舞、一緒に行こう…いや来てくれるか? 』


『もちろんっ! 』


その時の冬夜の笑顔は凍った氷が一瞬で溶けてしまうかの様な、そんな暖かい笑顔だった。


そして親指がゆっくり頬を撫でる。


顔が近づく。


『…待て』


あと数ミリで唇が重なろうとしたその時、冬夜がつかつかと扉まで歩き勢い良く開けた。


『うわぁあっ! 』


『貴様ぁあっ!!!』


体制を崩して倒れ込んで来たのは、さっき大人しく帰った…なんと。


『NO.2…嵐…』


だった。