私の彼は王子で死神

『あんた、姫ちゃん? 』


『え? 』


びしっ! と人差し指で指され怖くて冬夜の後ろに隠れた。


『ちんまりして可愛いなぁ…付き合わない? こうみえて俺、夜の帝王って言われるんだぜぇ』


『馬鹿丸出し』


春影さんが言った。


『萌えない』


夏月くん。


『……』


無言の秋雲さん。


『帰れ…お前と付き合うほど舞は安くない』


冬夜の冷たい声が響く。


『ちぇ、じゃあ勝負しようぜ? 色男には負けないからな! 姫ちゃんも俺の勇姿を見ててくれっ! 』


…この人、凄いマイペースって言うかKY?


『お前本当にNO.2か? 』


冬夜が言った瞬間。


NO.2の雰囲気が一気に変わった。


瞳が剣呑に光り、身体から凄い威圧感。


『試してみろよ? 』


掌を上に向け何か囁くと今まで見た事もない大きな鎌が現れた。


一斉に春影さん達も身構える。