『…姫っ! 』


叫ぶと同時に目の前に火花が散った。


『ぎゃっ!!!』


おでこに強烈な痛み。


涙で滲んだ目をゆっくり開けると冬夜が頭を抱え、悶絶してた。


『…いきなり…起き上がるな…石頭…』


『ごめん…でもなんであたしの上にいたの? 』


一瞬で耳まで真っ赤になって慌てた様に言う。


『べっ…別に…心配だったから見てただけだ…邪な感情はないぞ』


『…ふうん…』


『…疑ってるな?』


『うん』


にやり。


瞬間、冬夜が不適な笑みを浮かべてベッドに方膝を乗せた。

ギシッ。


軋む音。


(あ。調子に乗りすぎた…かも)


『じゃあ、期待通りの事をしてやる』


親指が頬を滑る。


『あのっ…ごめ…』


『もう遅い』


唇に落とされる甘いキス。

『…ん』