『止めてっ! ! 』

あたしが叫ぶと氷夜さんは言った。


『姫が僕と一緒に来てくれたら止めようかな? 』


『...え? 』


手を此方に伸ばす


『氷夜...大概にしろよ? そんな事して恥ずかしくないのか? 』


呻くように、苦しそうに冬夜が言った。


『ふっ...姫が来てくれるなら僕は何だってする...
長い間の孤独がお前に分かってたまるか。』


『じゃ、母さんは何だったんだ! 何故結婚したんだ! 』


一瞬氷夜さんが瞳を伏せ、拳を握りしめる。


『...それはお前に言う必要はない。』


『母さんを利用したんだろ! 』


『姫。あんなキャンキャン吠えるだけの男など本当にいいのか? 』