私の彼は王子で死神

『止めて! 』


あのでっかい鎌を出して変身が解けた高城君に刃先を向けてる冬夜。


『弟を離せ...今回の事を仕組んだのは俺だ。』


奴が言った。


ちらりとあたしを見て引き寄せる。


『姫はまだ俺の手中だ。』

(...本気で言ってない。)

なんとなく、そう思った。

『...何が望みだ。』


『弟を離し、俺と戦え。』

『...いいだろう。』


一瞬の間。


『わっ...。』


突き飛ばされて両手を着くと、倒れる高城君が見えた。


『た...高城君っ! 』