私の彼は王子で死神

『冬夜っ...酷いよ! 』


『何故? 』


『高城君は助けてくれたのにあんな言い方。』


『...今は知らない奴に関わるのは良くない...。』


『...でも高城君とはもう友達だもん。』


『軽率だな。』


呆れたように顔をしかめてため息をつく冬夜。


(...なんか、むかつく。)

『じゃぁ、何? あたしに自由はないの? いちいち冬夜にお伺い立てなきゃ駄目なの? 』


『...その通りだ。』


平然と答える冬夜の態度にかぁっ、と頭に血が登る。

『だいたいトラブルに巻き込まれたんだって、冬夜のファンクラブのせいじゃん! なんでそこまで言われなきゃなんないのよ! 』


『ファンクラブは俺の預かり知る事ではない。』


『...もういいっ! 冬夜の馬鹿っ! 』


口では冬夜に勝てないあたしは足音荒く自分の教室に入って扉を思い切り強く閉めた。