僕の彼女は天使様

『ぐっ...。』


『げほっ! 』


苦しそうな声が聞こえて来た。


(...無事でいて。)


ぼろぼろになったロイの姿が脳裏に浮かぶ。


この角を曲がった先から声が聞こえて来るみたい。


『ロイっ! 』


でも、私が見たのは。


一人目の男は苦しそうに横たわっていて。


もう一人は。


片手にナイフをちらつかせて吠えていた。


『こっ...こっちくんなっ!』