僕の彼女は天使様

背の高い草をかき分けるとそこにティアは居た。


『ティアっ! 』


『なんて...酷い事を。』


ケルベロスが呟く。


ティアは木に身体を縛りつけられていた。


両の翼は無理矢理広げられ、金属のチェーンがぐるぐる巻きにされている。


そのチェーンの先は人狼だろうか?


今、正に引っ張って。


『翼をもぎ取るつもりかっ!...ティアから離れろっ。』


『蓮...。』


ティアが力なく僕を見て、瞳を閉じた。


『お前ら...ぶっ殺してやるっ!』