僕の彼女は天使様

朝になった。


(ティア...どこに行ったんだ。)


心配で堪らない。


ティアを失う事がこんなに辛いなんて。


(いつも僕は考えなしだ。後で必ず後悔するくせに。)


唇を強く噛むと微かに血の味がした。


『蓮っ! 』


いつも冷静な兄上が息を切らして言った。


『王宮の屋上にティアの翼の羽が何枚も落ちていた。天界に帰ろうとしたのかもしれん。』


『...そんな! まだ傷がっ!』