僕の彼女は天使様

『…今まで…自分の気持ちなんて…考えた事なかったから…』


視線を下に落として力無く囁く明様。


『私の仕えている方も幼少から親の跡継ぎにと言われ苦しんでおられました』


『…え? 』


『その方は好きな女の子が居たんです…でも跡継ぎと言う障害があり、こちらが見てて辛いぐらい悩んで、悩んで』


『……』


『でも…その方は一時故郷へ帰り、周りを説得して国を変え、一年後大好きなその方を迎えに行ったんですよ? 』


『…凄いね』


『今はご結婚されて幸せ…過ぎるくらい…こちらが呆れる位…全く…』


…朝晩見せつけられる私の身にもなって頂きたい。


『どしたの? 』


『あ。すみません…ですから私の言いたい事は』


『うん。なんとなく分かるよ』


『…すみません。私は話があまり上手くなくて』


『そんな事ない! 僕にこんなに親身になってくれたの、ケルベロスが初めてだよっ』


ぎゅっ、と首筋に腕を回して抱きつかれ何だか私まで泣きそうになってしまいました。