僕の彼女は天使様

『...譲...あたし。』


『...姉さん? 』


秋様のはにかんだような、少し恥ずかしげなお顔で譲様もやっとお分かりになられた様です。



(もう私が居なくても大丈夫ですね。)


『勘定は次来た時お支払致します。私はこれで。』


『ケルちゃん! また...会えるよね? 』


『ええ。次は私のマスターとお友達を連れて参ります。』


『うん。待ってる。』


私は譲様と秋様に軽くお辞儀をして店を出ます。


扉を閉める瞬間。


『姉さん...いや、秋...俺から言わせてくれ。』


譲様の声が聞こえてきます。


(良かったです。)


そう思って夜の街を暫く歩くと。


『...んでやる。』


微かな声。


私元は犬に近いので聴覚は大分発達しております。


耳を良く澄ましてみると。

『...死んでやる...天国に行くんだ。』


はっきりと聞こえる切羽詰まった声。


『今度は何ですか...。』


私の夜はまだまだ終わらない様です。