ドアが虚しく閉まる音が部屋に響いた



震える手で唇に触る



わ、私のファーストキス…



ファーストキスは絶対仁志とって思ってたけど…



こんなの全然嬉しくないよ、あんな仁志にキスなんてされたくなかったよ…



悲しい思いを胸に押し込んだ



でも泣いたりなんかしない、少なくともあいつがこの家にいるまでは泣かない



仁志はもう嫌い



ただの女タラシよ!!



もうあいつに昔の面影なんてひとつもない!!



私の初恋は完全に終わったんだ