「で、初恋の仁志君が女タラシになっていたから泣いてたの?」



ジュースを飲みながら、静かのコクッと頷いた



実花子は呆れながら、はぁっと溜息をついた



さっき大泣きをしてしまい、かなり人の迷惑をかけてしまったから、実花子は私を近くの喫茶店に連れてきた



かなり目が腫れている私



だってショックだったんだもん…



「それで?」



「何?」



「諦めるの?その仁志君のこと」



「だって…もう仁志は仁志じゃないもん…」



いじけたように私はストローから息を吐き、ジュースがぶくぶくとなった



私が好きなのは昔の仁志だもん




「まったく…10年も経ったら人も変わるでしょう?」



「そ、そりゃあそうだけど…あれはいくらなんでも変わりすぎだよ…」



だって、私以外の女の子とはまったく喋れなくて、臆病者で泣き虫で…



なのに今は女タラシ!?



茶髪にピアス…



私の嫌いなタイプの男ベスト3に入ってるし




「良嘉は堅すぎなのよ。別にいいじゃない、どうせ同一人物でしょう?」



「違うの!!」



私は何故か声が大きくなってしまった