そんなこと考えてたら、ますます顔が熱くなった。


しゃがみ込んで雪をそっとすくって、ホッペに当てた。


「気持ちいいかも……」


そんな様子にシィ君は呆れ顔だ。



「おーい。こっち手伝ってや」



そう言って、シィ君はトランクを開けて、荷物を運び出す。



コテージは想像していた以上に立派だった。


ちょっとしたペンションみたい。


「すごいおっきいね……」


コテージを見上げながら思わずポカンと口を開いてしまう。



「お父さんのお友達……って何してる人なん?」


「あー。なんかいくつか会社持ってるみたいやで」


シィ君は鍵を差し込みながら答えた。



世の中には、お金持ちがいるもんだなぁ……なんて感心しながら、中に足を踏み入れた。