「あれ? でもブカブカやな」


シィ君がくれた指輪はわたしの指にはサイズが大きかった。


薬指の周りをクルクル回る。


「一番小さいサイズ買ったのになぁ……。さらに小さかったか」



そう言って、ふわりと笑った。


「ちゃんと調べとけば良かったな。驚かそうと思って、内緒にしてたから……」



シィ君のそんな気持ちがうれしくてまた泣きそうになった。


「サイズ直してもらうわ」


そう言って、指輪を抜き取ろうとしたシィ君の手を、わたしは止めた。