アタシ、悲しくなんかないよ。

 アタシ恭子さんのこと嫌いだったもん。

 いっつもいっつも、うるさかったんだよね。

 ホントにウザかった。ホントにホントにウザかった。



 中二ぐらいからかな。嫌いになり始めたの。



「早く死ねばいいのに」って思ってた。

 そしたら、ホントに死んじゃった。





 アタシ今、高三だけど、高校入ったばっかりの時から、「あんた、勉強についていけなかったら承知しないからね」とか、「進路早く決めるのよ」とか、「変な友達作るなよ」とかいろいろ言われてたんだよね。



 アタシ、勉強嫌いなんだ。ホントは。
 
 中学時代の友達からは『勉強好き』って思われてたみたいだけどね。

 成績も上位キープしてたしね。



 中一の時、テストでたまたま学年一位をとってさ。そしたら皆から「頭いいね」とか「尊敬するよ」とか言われてね、アタシ、調子乗っちゃってさ。

 次も一位とりたくなって、必死で勉強したら、またま一位をとっちゃって。

 それで、中学卒業するまで、ずっと一位にはなれなかったにしろ、上位はキープしてたんだ。



 最初は良かったんだけどね……。好成績とるの、快感だった。


 でもさ、だんだんとそれが苦痛に思うようになって、でも、友達や先生や親からは、すごく期待されてたし、裏切りたくなかったから、必死で頑張った。