「これで、倉田クンは誰のものでもなくなったね」
「え?」
「……もらうね?」
「何言ってんのかよくわからないんだけど」
「よかったよー。
もっと邪魔しないとダメかなって思ったけど、手間が省けた。」
「……は?」
「死ねばいいと思ってたけど、
まぁ精神的にこっちの方がキそうだし?いい感じだね。」
「何言ってんの」
「じゃぁね。雪南ちゃん♪」
「唯っ!!」

 ガタンっと立ち上がると同時にイスが倒れて、
教室にいた何人かが振り向く。
唯はたまっていたグループに入って、こっちを見てニヤついていた。


―――……一人?

「やだ、唯ー。放心してるよ?」
「死ねばいいとか、いきなり本音ぶっちゃけすぎでしょ」
「だよねー。まぁいい気味だよね」
「倉田クン好きそうだったもんね」
「つーか興味ないっていうあの顔がむかつく」



囁かれる言葉が胸を突き刺す。



……なんで……?