「付き合って無いんですか?付き合ってるんですか?」
一之瀬 雪南(イチノセ セツナ) 高校2年生。17歳の冬が近づく秋真っただ中、人気が無い中庭に呼び出され中……。黒髪にストレートロングといった綺麗な女の子を後ろに、気の強そうな女の子が2人、私を貴重な休憩時間に呼び出すものだから、またかと思いつつも付いて行くと、やはりこういった人気のない場所に呼ばれ、質問攻めに合う。見たことないから、きっと一年生だろうか……。あぁ面倒くさいっ……。
「付き合ってないよ」
この言葉、今年に入って何度言っただろう。舌打ちしたい気持ちを抑えながら、腕組をして偉そうにこちらを睨みつけている2人組と恥ずかしそうに俯いている黒髪ロングの女の子をチラッと見て思った。
「だって、すごく仲いいじゃないですか!絶対嘘だって皆、噂してるんですよ」
「あーのーね……友達って仲良くするもんじゃないの?仲良くないのは友達って言わないんじゃない?」
「……誤解生むような友達づきあいすんなっつーの」
否定しても、また次の質問。思わず言葉にトゲがある言い方をしてしまう。後輩は思ってもみなかった言葉が返ってきたという風に少し押し黙ってから小さく毒づいて、黒髪ロングの女の子を引っ張って走って行ってしまった。
「めんどくさいのが、今年は多いな……」
その後ろ姿を見て苦笑してしまう。初めは驚いたし、散々嫌がらせも受けたが、別に私はそれに負けるほどヤワじゃなかった。よく体力持つよなーなんて思った事もあった。私から責めて上手くいく恋だとは到底思えないし。
一之瀬 雪南(イチノセ セツナ) 高校2年生。17歳の冬が近づく秋真っただ中、人気が無い中庭に呼び出され中……。黒髪にストレートロングといった綺麗な女の子を後ろに、気の強そうな女の子が2人、私を貴重な休憩時間に呼び出すものだから、またかと思いつつも付いて行くと、やはりこういった人気のない場所に呼ばれ、質問攻めに合う。見たことないから、きっと一年生だろうか……。あぁ面倒くさいっ……。
「付き合ってないよ」
この言葉、今年に入って何度言っただろう。舌打ちしたい気持ちを抑えながら、腕組をして偉そうにこちらを睨みつけている2人組と恥ずかしそうに俯いている黒髪ロングの女の子をチラッと見て思った。
「だって、すごく仲いいじゃないですか!絶対嘘だって皆、噂してるんですよ」
「あーのーね……友達って仲良くするもんじゃないの?仲良くないのは友達って言わないんじゃない?」
「……誤解生むような友達づきあいすんなっつーの」
否定しても、また次の質問。思わず言葉にトゲがある言い方をしてしまう。後輩は思ってもみなかった言葉が返ってきたという風に少し押し黙ってから小さく毒づいて、黒髪ロングの女の子を引っ張って走って行ってしまった。
「めんどくさいのが、今年は多いな……」
その後ろ姿を見て苦笑してしまう。初めは驚いたし、散々嫌がらせも受けたが、別に私はそれに負けるほどヤワじゃなかった。よく体力持つよなーなんて思った事もあった。私から責めて上手くいく恋だとは到底思えないし。
