くらげ

プルルル プルルル… ガチャ

「Good Morning. This is …」

「あっ、親父? 俺だけど…」

「何だ、アキラか。どうした? こんな朝っぱらから…」

(こっちは夕方だよ…)

「あぁ、その… えっとさ、金貸して欲しいんだけど…」

「……いくらだ?」

「えーっと…100万」

「……何に使うんだ?」

「車買いたいんだよ」

「そうか… お前、アルバイトで貯めた分があったんじゃないのか?」

「そうなんだけど、足りなくてさ…」

「…足りなければすぐに親に頼るのか?」

(うわぁ…怒ってるよ…)

「そ、そうじゃないけどさ中古車で限定車でさ。中々買えない掘り出し物なんだよ。甘い考えなのはわかってるけど…」

少しの沈黙の後、親父は静かに言った…