「…ん」 有紗の時折漏れる声が聞こえる。 嫌…。 沙羅の目はあるものをとらえてしまった。 廊下の曲がり角にある鏡。 その鏡に二人が映し出されていた。 「…!!」 沙羅は走った。 当然気付かれてしまう。 しかし、そんなことを考えている暇はなかった。 「…っ」 沙羅は校門の手前で泣き崩れた。 さっきの光景が頭の中で連鎖する。 「嫌…。聖夜ぁ…。」 「沙羅様…?」 …秋山さん? 「…」 「大丈夫ですか」 秋山さんは沙羅を抱き起した。 「う、うん…」 なぜか、沙羅の涙は止まっていた。