「沙羅様、いってらっしゃいませ」 いつもの登校。 いつもの制服。 「いってきます…」 秋山さんは頑張れ、とでも言うように笑ってくれた。 そして教室に向かう。 「沙羅…」 「…」 久しぶりに聞く愛しい声。 それは後方から。 振り向こうか振り向かまいか…。 …普通に。そう、いつもと同じように。 「聖夜、おは…」 「聖夜ぁ♪おはよう!」 「あ、有紗…おはよう…」 沙羅の声はかき消された。 「…。じゃあねえ♪」 ドンッ! 「ごめんなさ~い♪」 …沙羅のこぶしは震えていた。