「おじさま、お帰りなさいませ」



「…秋山、くんか」



創也は沙羅の父を出迎えていた。



「ちょっと話があるんだが…」



「かしこまりました」



創也は父に着いていった。



その先は許された者しか入れない父のある部屋。



創也は何を言われるのかと少し不安だった。



ガチャ…



「まぁ、楽にしていい」



とは言われても楽にはできない。



「お話とは…?」



「あぁ…そうだったな」



父は自分のデスクの引き出しから何やら封筒を取り出した。



「ずっと渡そうと思ってたんだが」



「?」



何も書いていない。



ただの手紙サイズの茶色い封筒。